同じ村に
ブルーノに久しぶりに会った。村の中心部にあるキャロルの所に厄介になっていたときの、壁を隔てたお隣さんである。
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兄さんがシェルブールにいるが、元々はノルマンディーの産ではない。キャロルの家の隣を求めて、この村に来たのは3年ほど前のこと。中年の独り者の石工で、14歳になるお嬢さんがいる。
普段は周辺の歴史的な建物の修復の仕事をし、休みの時に自分の小さな家を独力で少しずつ直しているが、まだ住める状態ではなく、北側に仮の家を作りそこで暮らしている。
彼の隣人であったときには、時々招いて話をした。道を隔てたジャネットと話すくらいで、あまり近所と付き合うこともなく、俺はここでは外国人のようだと言う。
こちらが納屋に移るというとき、彼は暖房がなくては大変だろうと電熱ヒーターを貸そう言ってくれたことがある。自分も石壁だけの家で冬を過ごしたからよくわかると言う。その好意を謝したことがあった。
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そのブルーノの家の電気が止められたと聞いたのは数日前のこと。仮の家の電力契約は2年になっているらしく、それを過ぎてもまだ本来の家が出来上がらず、工事用ということで引いている仮設電力契約が終了したというのである。それだけではなく経済的事情があるかもしれない。
今度はこちらの番である。電気がなくて何かと不便だろうから、洗物やシャワーなど必要があればこちらのものを使ってくれと言った。
話をしているうちに、ブルーノは当方を家に招じ入れ、中を見せてくれる。屋根と壁の外側は雨風を凌ぐまでになったが、内部はまだ骨組の梁を少しずつ作っているところ。床は出来上がっておらず土のまま。トイレは依然ポータブルで、毎日近くの公衆便所に持っていく。
ブルーノはここが自分の最後の家だという。幾つになるのかと尋ねると、51歳になると言う。そうか、それならそうであろう。
ブルーノに言った。我々は互いに縁あってこの同じ村に住んでいる。ここで外国人のように感じるというが、どのような生まれであり、育ちであろうとも、同じ人間であることに変わりはない。どこの生まれであるか、どのような言葉を話すかも関係ない。できる範囲で手助けをし仲良くすればそれで良い。それ以上には何もいらない。
意は彼に通じた。こちらもある種の充たされた感じをもらった。


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